Windows 11の時刻同期¶
時刻同期の概要¶
Windows OS(クライアントOS)は、Active Directoryのドメインに加入するドメインコンピュータの場合と、ドメインに属さないWorkgroupコンピュータの場合で時刻同期が異なります。
ドメインコンピュータの場合、認証の仕組み上、ドメインコントローラーとクライアントの間で時刻が5分以内である必要があります。そこで、時刻同期のサーバーをドメインコントローラーとします。
Workgroupコンピュータの場合、NTPサーバーと時刻同期します。
時刻同期の設定¶
時刻の変更方式¶
時刻同期サーバーの時刻とローカルコンピュータの時刻がずれていた場合、次の2つの方式で時刻を修正します。
- Step
時刻を一気に変更(時刻が先送り・後戻りする) - Slew
ローカルコンピュータの時刻の刻み方をすこし早める/遅めることで調整(時刻の後戻りが発生しない)
時刻のずれの大きさが、ある閾値より小さいときはSlewモード、大きいときはStepモードで時刻を修正します。
レジストリ¶
同期先の種類¶
キー: HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\Parameters
値の名前: Type
- NoSync: 同期をしない
- NTP: レジストリ値の名前 NtpServer で指定したサーバーと同期
- NT5DS: ドメイン階層によるサーバーと同期
- AllSync: ドメイン階層によるサーバーとNTPサーバーの両方と同期
NTPサーバー¶
キー: HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\Parameters
値の名前: NtpServer
- NTPサーバー名(DNS名)と同期モードの値
同期モードは
- 0x1 Symmetric Activeモード 一定間隔で同期
- 0x2 Symmetric Activeモード フォールバック時のNTPサーバー
- 0x4 Symmetric Activeモード RFC1305に準拠した間隔
- 0x8 Clientモード RFC1305に準拠した間隔
- 0x9 Clientモード 一定間隔で同期
同期間隔(一定間隔で同期する場合)¶
キー: HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\TimeProviders\NtpClient
値の名前: SpecialPollInterval
- 同期間隔の秒数
同期間隔(RFC 1305準拠)¶
キー: HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\Config
値の名前: MinPollInterval
値の名前: MaxPollInterval
- 秒数の2を底とする対数表記