Kotlin開発環境¶
コマンドライン環境¶
コマンドラインコンパイラ・実行ツール¶
コマンドラインのコンパイラ・実行ツールが次のURL(Github)で公開されています。
https://github.com/JetBrains/kotlin/releases/latest
UNIX系OS(bashスクリプト)とWindows OS(バッチファイル)のコマンドおよびJavaバイトコード群が含まれています。JDK 6~8上で実行します。
上述URLからアーカイブファイル*1をダウンロードし解凍・展開します。
コンパイルはkotlinc、実行はkotlinのコマンドです。
Windows 10でコマンドライン環境を使う¶
GithubからKotlinのコマンドラインコンパイラ・実行ツールをダウンロードします。
kotlin-compiler-1.2.10.zip
zipを展開します。(例:C:\tools の下に展開)
C:\tools +-- kotlinc +-- bin/ +-- lib/ +-- license/ +-- build.txt
binディレクトリの下に、Windows上で実行可能な次のコマンド(バッチファイル)があります。
コマンド | 用途 |
---|---|
kotlin.bat | 実行 |
kotlinc.bat | コンパイル |
kotlinc-js.bat | |
kotlinc-jvm.bat | |
kotlin-dce-js.bat |
kotlinコマンドはJava上で実行するので、kotlinコマンドを実行するコマンドライン環境(コマンドプロンプト等)では、java.exeへのパスとkotlinコマンドへのパスの2つを設定します。
- java.exeへのパス
2つの方法があります。1つ目は、環境変数JAVA_HOMEに、JDK(JRE)の基点ディレクトリを設定する方法です。2つ目は、環境変数PATHに、JDK(JRE)のbinディレクトリを設定する方法です。環境変数JAVA_HOMEが定義されていればそちらのjavaが優先されます。 - kotlinコマンドへのパス
上述でkotlinコマンドライン開発環境を展開した中のbinディレクトリを環境変数PATHに設定します。
例えば、C:\tool\kotlinc に展開したとすると、環境変数JAVA_HOMEと環境変数PATHに次のように設定します。
C:\work> set JAVA_HOME="C:\Program Files\Java\jdk1.8.0_152" C:\work> set PATH=C:\tools\kotlinc\bin;%PATH% C:\work>
注)kotlinコマンドは、環境変数JAVA_HOMEが定義されていればその中のjava.exeを使用し、定義されていなければ環境変数PATHに従ってjava.exeを使用します。複数のJavaバージョンがインストールされているとき、最新のjava.exeが最初に見つかると思われますので、現バージョンのkotlinが対応していないJDK 9(JRE 9)がインストールされているマシンではJDK 9のjava.exeを使用します。ですので、環境変数JAVA_HOMEを定義するのがベターでしょう。
Gradle¶
Gradle 3.0以降でKotlinに対応しています。
- プロジェクト用ディレクトリを作成する
- gradle init を実行する
gradle init --type java-application または gradle init --type java-library でもよい - build.gradleを編集する
buildscript { ext.kotlin_version = '1.2.10' repositories { jcenter() } dependencies { classpath "org.jetbrains.kotlin:kotlin-gradle-plugin:$kotlin_version" } } apply plugin: 'kotlin' apply plugin: 'application' mainClassName = 'HelloWorldKt' defaultTasks 'run' repositories { jcenter() } dependencies { compile "org.jetbrains.kotlin:kotlin-stdlib:$kotlin_version" testCompile 'junit:junit:4.12' testCompile "org.jetbrains.kotlin:kotlin-test-junit:$kotlin_version" } task wrapper(type: Wrapper) { gradleVersion = "4.4" }
- src/main/kotlin/HelloWorld.kt を作成する
- gradleを実行する
注)JDK 8のjavaが実行できる環境としておく(PATH等の設定)
IDE(統合開発環境)¶
Kotlinの統合開発環境としては、Kotlin開発元であるJetBrains製のIntelliJ IDEAと、IntelliJ IDEAをベースにAnrdoid開発環境をパッケージングしたAndroid Studioが楽でしょう(2018-01時点)。
IntelliJ IDEAであれば無償のCommunity EditionでもKotlinの開発機能が含まれています。Android用に作る必要がなければIntelliJ IDEA Community Editionがインストールサイズも小さく手ごろかと思います。Androidでも動かしてみたいならAndroid Studioになります。
IntelliJ IDEA Community Edition¶
無償で入手・利用でき、商用製品開発に制限もありません。Kotlinの開発機能も標準搭載しています。